※本記事内の画像は『月がきれい』より研究のために引用したものであり、それらの権利は「月がきれい」製作委員会に帰属します。
日帰りで川越に行ってきた。
最初にまだ他の人がやっていないであろう5話分だけ、場所の紹介をする。写真はない。
4話までについては先人の記録を参照されたい。検索すればいくらでも出てくる。
大蓮寺付近
クレアモール
本川越駅北西
六塚稲荷神社付近(1話アバン、3話千夏ランニングコース)
星野高校付近(1話茜の帰り道)
そもそも彼らの生活圏に流れている川は1本しかないので、川や橋のカットのモデルを見つけるのは簡単。
川越は観光地として人気があり、観光客向けの資料館などが充実していて勉強になった。
この作品は単にロケハン先が川越だったというわけではなく、川越の文化をストーリーに取り込んでいる。
1日観光してきただけだが、それでも作品の見方が変わるような知見をいくつか得たので、紹介する。
1.小太郎が祭り囃子連に入っている
実際に子供たちによるお囃子を見る機会があったが、すごかった(語彙力)。早い子は小学校低学年のうちから指導を受けるらしい。
3話で茜が「お囃子やるの?すごい!」と言っているが、幼時から中3までずっと習っているということは実際相当な技量があるだろう。本当にすごいのだ。学校生活からは見えてこない小太郎の一面が発揮される舞台として川越まつりは非常に重要なイベントになる。川越に何度も取材に行き、EDにお囃子連の名前を取材協力として載せ、練習シーンを描き、OPのサビに川越まつりの実写映像を据えている岸誠二の覚悟は尋常ではない。
どのようにストーリーと絡めて見せ場を演出するのか、いまからとても楽しみだ。
2.伝統の担い手としての鳶職
5話Cパートで彩音の彼氏リクは鳶職の修行中であることが紹介される。彼は大音量のカーステレオを鳴らしながら夜の住宅地を車で走っており、父・洋や母・沙織はそれを非常識な行為であると眉をしかめている。
これだけ見るとリクは単なる「ヤンキー」であるように思えてしまうが、それは一面的な見方である。
鳶職は川越の蔵造りの町並みを作る際に重要な役割を果たしており、現在でも川越まつりで山車を組み立て、木遣を歌う役割がある。彼らは伝統の担い手なのだ。
転勤族である水野家にとっては、高卒で職人を目指して修行中というのは社会的な信用が低く感じるのかもしれないが、そんな一家の彩音が地域の伝統の担い手であるリクと交際しているというのは示唆的である。
3.キービジュアルが氷川橋
本編では小太郎や茜が氷川橋に行ったことはない(実際二人の生活圏から少し遠い)が、キービジュアルは氷川橋。
氷川橋は氷川神社の裏にあり、氷川神社は縁結びで有名。神前結婚式の会場にもなっている。これってつまり…?(?)。